千家

「千家」誕生の物語
~ “奇跡”と“勇気”と“情熱”から誕生した「千家」 ~

2011年1月に自家製麺の蒸しやきそば「千家」がオープン。
「千家」誕生のストーリーは、ある偶然がもたらした“奇跡”から始まりました。


 「千家」がオープンしたのは2011年1月。それから遡ること約9カ月、2010年4月ごろのことでした。
 現在、弊社「千家」オーナーで、のちに創業者となる青年が小学生のころから大好きだったやきそばの名店「おかめや」の前を「本当にたまたま」、偶然、通りかかったときのことでした。

「おかめや」は、東武宇都宮線江曽島駅東口近くで、1951(昭和26)年に創業し、2010(平成22)年に惜しまれながら閉店するまで、約60年にわたり地元や東京など遠方からのお客さまからも愛された老舗のやきそば店でした。

その「おかめや」の店先に一枚の貼り紙がしてありました。
長年の感謝の言葉とともに記されていたのは、『5月で閉店』という衝撃的な文字でした。
後継者のいなかった「おかめや」店主夫妻の「体力の限界」が閉店の理由でした。


「閉店」の文字を目にしたオーナーの胸のうちに沸き起こったのは、「あと1カ月で『おかめや』がなくなってしまうなんて…」「あの味が味わえなくなるなんて、絶対にもったいない…」「自分があの味を守ろう!」――。

 翌日には、「おかめや」の店主、「親父さん」を訪ね、その想いを伝えました。

「おかめやの味を受け継がせてください」――。
何度も通い、頭を下げ続けたオーナー。親父さんにとって親戚でも知り合いでもない、ただ「おかめや」の味が大好きだという一人の青年の勇気と熱意に遂に心動かされ、「千家」が誕生することになったのです。

 それからは、毎日親父さんの元へ通い、素材へのこだわり、麺づくり、そして「おかめや」独特の調理法により「おかめや」の味わいに仕上げられるように、一つひとつ学びました。
「千家」はお陰様でオープン10周年を迎えることができました。これからも親父さん直伝の味を大切に守り続けていきます。

〈オープン当初の「千家」の様子〉

外観

「おかめや」から託された「のれん」をはじめ、親父さん手書きの「価格表」、愛用の「エプロン」が飾られた千家店内